名探偵ストンとわたしの共同事務所

調子はずれで個人的な雑談を繰り広げます。正直いって、ぼくは頭がオカシイです。テーマは、読書や映画、アニメ、日々の出来事、つまらない小ネタが中心でくだらない(笑)。寛容の心で読み流していただけたら幸いです。    <注>コメントや質問は大歓迎ですが、念のため承認制にしてあります。

2015-01-01から1年間の記事一覧

幸福なもの忘れ

休憩時間くらいひとりで休みたいと思っていたら、数台ある自販機のほうから落下物の音、おそらくつめた~い缶コーヒー片手に携え、いやしくもぼくの隣に先輩が座り込んできた。ちなみに、ぼくは自販機を利用することはない。うすいお茶入りの水筒を持参して…

タブッキと堀江さん

二、三年まえの雑誌『ユリイカ』に、わたしをウキウキさせる特集があった。アントニオ・タブッキの特集である。殊に、作家の堀江敏幸さんと、タブッキの翻訳も手掛ける和田忠彦さんの対談がおもしろく、それを読むあいだに多くの記憶が甦ってきた。 わたしが…

大阪の暮らしの匂い

もう一度人生があるなら関西弁の女性がいいです。これは絶対です。できれば神社の娘がよくて、狐顔で涼しい感じ。髪は黒色。年は四つか五つ上でわりと気の強い性格。思いっきりがよくて、後ろから色白の腕でぼくの首を覆うように…… ブログを読むみなさん「は…

言い寄られたい

もう一度人生があるなら関西弁の女性がいいです。これは絶対です。できれば神社の娘がよくて、狐顔で涼しい感じ。髪は黒色。年は四つか五つ上でわりと気の強い性格。思いっきりがよくて、後ろから色白の腕でぼくの首を覆うようにギュッとしてくれる人がいい…

エッセイの本場はイギリスですぞ

くだらないことを楽しめる人や、褒められたときの困った笑顔が素敵な人、こういう人たちに悪い人間はいないとおもう。後者はすこし怪しいけれど。 このエッセイ集の筆者は、英国で名を馳せた四人の名文士[A・G・ガードナー、E・V・ルーカス、ロバート・リン…

やりなおし世界史

あっ、文庫になっている、と心の声を漏らすことがある。 一、二年くらい前、中公文庫の書棚で視線を泳がせていると、浮きが沈んだときの釣人にわたしはなった。獲物が掛かったのだ。急いでリールを巻いてみる。すると、上下を有する双子の書物が釣り上がった…

ぼくが死ぬまでにしたい10のこと  その4

4. カミさんのつくったロールキャベツを食べる はい、今回は小芝居なしです。だってつくる意欲が湧かないもん。正直いって、カミさんを出すのに躊躇しましたが、まあ一回出せばいいだろうということで、この辺で出しときます。はてなブログのみなさん「サイ…

みんなに愛された物理学者の珠玉のエッセイ

笑いすぎると涙がでるのは、涙と笑いが無二の友だからである。 いま、わたしが考えた言葉なので真に受けてはいけませんよ、とはいっても、シューベルトの歌曲に「笑いと涙」という曲があるらしい。どうやら涙と笑いが二人三脚で時をかけてきたのは本当のよう…

イタリアのある家族の物語

いいものを見たなあ~というあの感じ、静かな感動、背筋がすこしピンとなり胸が火照る。久しぶりにしじみの味噌汁を飲むよう。これがあるから読書はやめられない、映画やドラマもまた然り。これはイタリアが生んだ家族の物語。 イタリア文学ってあまり馴染み…

白米禁止令

みなさん料理はお好きですか? ぼくはけっこう好きですよ。週に何回かは作ることになっているし、だいたい、買物はわたしの担当だ。財務大臣から農水大臣まで兼務する家内から、いろいろなお達しがでる。たとえば、野菜は生産者の名前がレシートに刻まれるも…

棚から牡丹餅ってあるのかな?

「おめでとうございます! あなたは○万人目のお客様です。その記念として世界一周旅行をプレゼントさせて頂きます」 こんな棚からぼた餅を期待しなくなったのは、いつからなのだろう? このごろ、人生があまり面白くない。いや、この現象は、一年に四度、三…

わたしを ’’暢気者’’ 呼ばわりしないで!

「○○さん(or君)は暢気な人ですね」とよく言われる。自分でも心当たりはあるけれど、正直にいって、あまりいい気持はしない。お腹のなかでは、これでもスポーツマンだったんだぞ、と抗議しているが、どうやら俊敏性に問題があるのではなく、何かゆったりと…

ほんのすこし昔の話 あったかいスープの話

<注> ちょっと前に書いたものです。 一昨日、久しぶりに「さんま御殿」を見ました。わたしは、バラエティー番組を見ることは余りなく、「マツコと有吉の怒り新党」を欠かさず見るくらい。それ以外では、仕事場の若い女の子オススメの「月曜から夜ふかし」…

ぼくが死ぬまでにしたい10のこと  その3

3. 自分のいちばんタイプの女性とメチャクチャつまらない映画を観る。 <その女性が経営する喫茶店>土曜日の真っ昼間、あまり人通りのない一画の地下にその店はある。ぼく「お邪魔するよ。あれ、きょうは人がいないね」うすいブラウンまじりの長髪をヘアゴ…

ラブコメ先祖返り

名前を覚えるのが難しい料理がおいしいように、名前がヘンテコな戯曲はおもしろい。 その名は『シラノ・ド・ベルジュラック』 芝居好きは知ってるが、そうでないなら今知った。作者はエドモン・ロスタンだ。彼は20世紀前半のフランス人、次世代の演劇をつ…

中島敦とMISIA

文学と音楽の交差点での出来事を一つ。(すこし長いので、お暇な人向けです) わたしが通うスーパーのなかに、同じCDを二週間くらい流すところがある。同じCDといっても一人のアーティストのものではなく、売り出し中の曲をいくつか寄せ集めたもので、流行り…

蛇踏んじゃった 

ウソだと分かりきっているおじいちゃんの昔話がおもしろい、これは語り手の人柄の為せる技だが、現実離れした小説に自然と引き込まれる、これはその作家の言葉を操る技術がものを言う。想像力に身を任せた作品は、とかく話の筋の突飛さが一人歩きしがちで、…

歴史小説には色気と諧謔とを

色気と諧謔を備えた歴史小説は向かうところ敵なしである。 同じ人間とは思えない偉人が、つい色欲に目がくらむ時、彼や彼女らと私たちとの距離がぐっと近づくものだし、どんなに深刻な歴史的事件でも、いつか笑い飛ばしたいと思うのが人間の本能。もちろん、…

中原中也の詩にあやかって……

幼年時 私の上に降るものは あたたかい眼差しでありました 少年時 私の上に降るものは サッカーボールでありました 十五から十八 私の上に降るものは 振るわない成績でありました 十八から二十 私の上に降るものは はじまらない恋でありました 二十三から四…

ぼくが死ぬまでにしたい10のこと  その2

<生い茂る庭木を見わたせる縁側> 風鈴をゆらす温風(あつかぜ)が軒下に吹きわたる。冷水の入った銀たらい二つに四本の足。姫カット風の色白さん(後ろ髪はすこし短め)「西瓜にはお塩をふりますか?」ぼく「うん、あった方がいいね。久しぶりに食べたけど…

歩くことのいろいろ

子どものころ、空港などで見かけるまっ平らなエスカレーターに憧れた。ふつうに歩くのと見える景色はちがうのだろうか? と興味津々だった時分にはついに利用することはなく、すこし前がつっかえたくらいでイライラしてしまう年齢になってはじめて乗ったせい…

ポリアンナの生みの親

<あらすじ>妹「ねぇ、ねぇ、スウ姉さんってば、スウ姉さんどこ?」弟「スウ姉さん、ぼくの靴下知らない?」父「スウ、家のことはみんなおまえに任せたぞ」 母親を亡くしたギルモア一家は、いちばん上の長女スウ姉さんに、家のことの一切を任せきりだった。…

空瓶に込められた女性の秘密

女心は秋の空、きつねの嫁入り雨となる。雨は海に受け入れられ、もといた空へかえっていく。 女心ってこんな感じではないでしょうか?こういうこと言うから嫌われるのかな?まあいいや、えっ、怒った?けどすぐ謝ってもまた怒られるしなあ、おぼえていたら最…

眠れぬ夜に犬について思うこと

三十代の半ば頃から、誕生日から梅雨明けにかけて余り寝つけない日々がつづく。元来体力はあるほうで、ごろりと横になれば体の疲れは楽になるが、それよりも眼を休ませることが大事。だから部屋を真っ暗にして、完ぺきに光を遮断して布団に入る。恥ずかしい…

花見の頃合いに読んだ寅彦の随筆

このごろ、仕事場から帰るとき、遠回りをして川べりの道を通る。この道は公園の一部であり、ささやかな夜桜を見ることができる。花びらが道に広がってきたものの、まだ周りを見渡せる風情はあって、薄ぼんやりと光る電灯の演出が憎い。しかし、本当に憎たら…

孤独なプロムナード

哲学の本を集めた書棚をうろつくのは危ない。ときに、矢のような書名が、眼に襲いかかって来る。 『孤独な散歩者の夢想』わたし「うわぁーーーー、左眼をくり抜かれた。今のは痛かった……痛かったぞ!」 ? 「くそ、心臓を外したか。おい、そこの素っ頓狂な男…

ぼくが死ぬまでにしたい10のこと  その1

<滝の音が心地よいお寺> 姫カット風の色白先生「ストン・狂(ぼく)さん、そこはダメ(囲碁用語)ですよ。打っても価値のないところです」 ぼく「あ、本当だ。どうもダメはよく分からなくって、先生のダメなら分かるんだけどね」 色白先生「あらあら、そう…

多彩な仕事を残した巨漢の文筆家

月曜日「やあ、ぼくを呼んだかい?」 ぼく「来るな! いや来ないで、頼むから来ないで、日曜のサザエさんがはじまる時間から君が恐いんだ」 日曜日「ハックション……だれか俺の噂をしたか?」 月曜「俺はなにもしてないぜ! ただ、決められた時間に来ただけだ…

ぼくの好きなアーティストと鬱ソング

じつをいうと、ぼくは長いあいだ鬱病を患っている。なんちゃってではなく、どうも本物のやつらしい(だから頭がオカシイのかなあ~)。色々な検査でそういう結果が出たし、今でも三、四種類の薬を服用している。そもそもぼくは薬と縁が深い。今現在、定期的…

りら荘事件

<米花市立図書館> ぼく(読書ログで『十角館の殺人』のレヴューを読んだせいか、鮎川哲也の『りら荘事件』が読みたくなっちゃった。文庫コーナーはあそこか) ?「あれれ~、オジさん、その本を読むつもりなんだ。やめときなよ。連続殺人が起きるよ」 ガタ…