名探偵ストンとわたしの共同事務所

調子はずれで個人的な雑談を繰り広げます。正直いって、ぼくは頭がオカシイです。テーマは、読書や映画、アニメ、日々の出来事、つまらない小ネタが中心でくだらない(笑)。寛容の心で読み流していただけたら幸いです。    <注>コメントや質問は大歓迎ですが、念のため承認制にしてあります。

棚から牡丹餅ってあるのかな?

 「おめでとうございます! あなたは○万人目のお客様です。その記念として世界一周旅行をプレゼントさせて頂きます」

 こんな棚からぼた餅を期待しなくなったのは、いつからなのだろう? このごろ、人生があまり面白くない。いや、この現象は、一年に四度、三か月続けて起きる。大学二年次からなので、かれこれ20年以上もだ。殊に、一人で家にいるときが辛いですね。喫煙よりも孤独の方が体に良くないと、仕事場の若い女の子から教わったけれど、どうも本当かもしれない。ショーペンハウエル先生、孤独は大変です!
 憂さを晴らすため、『本日、サービスデー』を読み返してみた。著者は朱川湊人さん。朱川さんの『いっぺんさん』に泣かされて以来、私はこの人のファンである。なんか胸にジーンと来るんですもの。それに、ホラー系の話も書くところがいい。直木賞をもらった『花まんま』もすこぶる面白い。
 

 私には珍しく、この辺であらすじを紹介しましょうか。
 

〈主人公は鶴ヶ崎雄一郎。商社勤めの平凡なサラリーマン。家のローンと家族の為に働く変哲もない日々に気落ちしていると、突然会社の上司から退社勧告を受ける。もちろん、家に帰ってもそのことを妻には言えない。とりあえず気分転換に趣味の映画(『俺たちに明日はない』)を見ながら夕食を食べる。すると、
「いい? 鶴ヶ崎さん、今日はサービスデーなんだからね。人生の大チャンスよ。これを逃したら、絶対後悔するわよん」
と謎の女が顔を出した。
 翌日、何もかもが普段とはちがう。朝ご飯に食べる駅そばでは、頼んでもいない豪勢な品物が来るし、昨日説教した職場の部下が、心底反省してやる気を出している。フシギと自分の思い通りに事が進んでいくことに驚いていると、昨日、自分にリストラを告げた上司が、飛行機で九州支社へ向かうことを耳にする。
(飛行機、落ちてしまえばいいのに)
そう鶴ヶ崎が思ったせいなのか、本当に飛行機が墜落してしまって……〉

 ぼくはサービスデーがあるなら、中村ゆりさんと神社巡りしたいなあ、と思っていると、ノートパソコンの画面に、
「おめでとうございます! GoogleChromeのアンケートにお答えして頂くと、以下の商品をプレゼントします」
一瞬嬉しかったが、怪しいと思ってググってみると、新手のフィッシング詐欺だと分かった。
 クックック、これだから人生は生きるに値する。

 

本日、サービスデー (光文社文庫)

本日、サービスデー (光文社文庫)