名探偵ストンとわたしの共同事務所

調子はずれで個人的な雑談を繰り広げます。正直いって、ぼくは頭がオカシイです。テーマは、読書や映画、アニメ、日々の出来事、つまらない小ネタが中心でくだらない(笑)。寛容の心で読み流していただけたら幸いです。    <注>コメントや質問は大歓迎ですが、念のため承認制にしてあります。

エッセイの本場はイギリスですぞ

 くだらないことを楽しめる人や、褒められたときの困った笑顔が素敵な人、こういう人たちに悪い人間はいないとおもう。後者はすこし怪しいけれど。
 

 このエッセイ集の筆者は、英国で名を馳せた四人の名文士[A・G・ガードナー、E・V・ルーカス、ロバート・リンド、A・A・ミルン(『クマのプーさん』の作者だよ)]、柔らかな頭と抜群の観察眼を持つ彼らにとって、平凡な日常は宝の山だ。ルーティンな毎日に参っている我々には、巷で人気の日常漫画も必要だが、この手の模範の書はもっと必要だろう。もっとも、気晴らしに向いているのは漫画の方で、スポーツ漫画と日常漫画はたしかに面白い。
 

 しかし、漫画では養えない才幹があって、それは、読み書きに精彩をもたらす柔らかな頭である。もちろん、活字の本にも弱点はあり、活字だけでは絵に対する美的感性がお粗末になる。だから両方楽しもう。漫画好き、とくに日常漫画を愛する人に、胸を張ってすすめるわたしを見て、四人の名文士は微笑を浮かべるだろう。

 

たいした問題じゃないが―イギリス・コラム傑作選 (岩波文庫)

たいした問題じゃないが―イギリス・コラム傑作選 (岩波文庫)